スポーツブランドとして世界的に有名な「NIKE」、その「NIKE」が、2022年11月に本格的なWeb3.0への参入を発表しました。
これまでもWeb3.0へのかかわりを見せてきた「NIKE」ですが、本格的な参入をリリースしたのは初めてです。
様々な企業がWeb3.0に向けたプロジェクトを行っていますが、「NIKE」が作り出そうとしているWeb3.0プラットフォームとはどのようなものなのでしょうか。
そこで本記事では、「NIKE」が本格参入するために作り上げる、Web3.0プラットフォームについて解説していきたいと思います。
目次
NIKEについて

「NIKE」については、皆さんも名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
「NIKE」はアメリカに本社を置く有名スポーツブランドで、エアジョーダンやエアマックスといったスニーカーが非常に有名ですが、スポーツ用品やアパレルなど、幅広い商品を扱っています。
ラグジュアリー&ストリートのブランド「オフホワイト」を手掛けているヴァージル・アブローや、日本のファッションブランド「サカイ」など、ファッション業界とのコラボや、アップルウォッチとのコラボで販売された「Apple Watch Nike」など、様々なコラボ商品を誕生させていることでも知られています。
Web3.0プラットフォームについて
最近よく耳にするWeb3.0ですが、簡単にいえばYouTubeやInstagramとは違い、管理者が存在しないプラットフォームで、ユーザー同士で管理し、個人間で情報やコンテンツ、デジタルデータの販売ができる「分散型インターネット」のことをいいます。
これまでのプラットフォームは、前述したYouTubeやInstagramのように、必ず管理者が存在し、その管理者が決めたルールに背いた場合には、アカウントが凍結されるなどの処置が施される「中央集権型」でした。
「分散型インターネット」はこれからの時代の新しい「次世代インターネット」として大きな注目を集めているのです。
NIKEが見せたこれまでのWeb3.0戦略

実は「NIKE」が今回Web3.0に本格参入するという発表までの道のりの中で、Web3.0戦略を拡大する着実な動きを見せていました。
「NIKE」がWeb3.0の動きを見せたのは2019年です、メタバースに足を踏み入れるためまず行ったのが、2019年12月にWeb3.0スニーカー「Cryptokicks」の特許の申請を行いました。
その後、仮想スニーカーデザインやデジタルファッションを手掛ける「RTFKT(アーティファクト)」を買収し、NFTを自社開発するようになっていきます。
そして2022年4月には2万個のNFTスニーカーのコレクション「Dunk Genesis Cryptokicks」を発表します。
この中でレアなNFTには、膨大な高値が付くなど大きな反響を呼びました。このような動きがあり、今回のWeb3.0参入という流れになっていきます。
「NIKE」が作り上げるWeb3.0プラットフォームとは?

「NIKE」がWeb3.0への本格参入を決定しましたが、どのようなプラットフォームを作り上げようとしているのでしょうか。
「NIKE」は2022年11月14日に、デジタルウェアラブルを目指したプラットフォーム「.SWOOSH(ドットスウッシュ)」を立ち上げたことを発表しました。
このプラットフォームでは、バーチャルスニーカーやジャージ、アクセサリーといったメタバースゲームの中で着用できるアイテムを収集、売買することができるというもので、今後は実際に着用することができる商品や、スポーツアスリートやクリエーター、デザイナーなどと会話することができるイベントなども予定されているということです。
またこのプラットフォームでは、ユーザーが商品をデザインし販売することができ、報酬を得ることができるということで、「NIKE」がWeb3.0専門のために立ち上げた「Nike Virtual Studios(ナイキ・バーチャル・スタジオ)」でジェネラルマネージャーを務める「Ron Faris(ロン・ファリス)」は、
「Web3.0に興味がある人がアクセスしやすいプラットフォームを目指しており、未来のマーケットプレイスを構築していく」
と語っています。
誰でも参加できるプラットフォームとして、初心者の方でもアクセスしやすいプラットフォームになりそうですね。
なおこのプラットフォームは、ブロックチェーンPolygon(ポリゴン・MATIC)を採用しており、現在はまだβ版とのことで、2022年末までには完璧なコミュニティを作り上げていくとのことです。
2022年11月末頃から参加登録を開始し、2023年にはコレクションの販売を開始する予定となっています。
最初のデジタルコレクションが発売された直後、メンバーはナイキとバーチャル製品を共同制作する機会を獲得するためのコミュニティ・チャレンジに参加できるようになる予定で、優勝者は、共同制作に貢献したバーチャルプロダクトのロイヤリティを得ることができるということです。
.SWOOSH(ドットスウッシュ)の目的について
この「.SWOOSH(ドットスウッシュ)」を通して、新しい包括的なデジタルコミュニティと体験、そしてナイキバーチャルクリエーションを提供する場を作ることによって、アスリートを支援し、スポーツの未来に貢献するWeb3.0対応プラットフォームを目指しています。
まとめ

この記事では、 「NIKE」が本格参入するWeb3.0に作り出す、Web3.0プラットフォームについて詳しく解説してきました。
大手企業が続々とWeb3.0関連のプロジェクトを発表する中、スポーツブランド大手の「NIKE」も今回Web3.0への本格参戦を発表しました。
これまでもWEB3関連の商品を販売してきたことはありましたが、本格参戦を公言したのは今回が初めて。その中でも現在作り上げているWeb3.0プラットフォーム「.SWOOSH(ドットスウッシュ)」は、NFT初心者の方にも参加しやすいプラットフォームになっていくようですね。
未来のマーケットプレイスを構築していくということですから、これまでにはない自由な売買が可能になるかもしれません。
来年には本格始動していくWeb3.0プラットフォーム「.SWOOSH(ドットスウッシュ)」、NFTに興味のある方は、今後もその動向を注視していきましょう。