多くのNFTプロジェクトがリリースされる中、NFTマーケットプレイス「OpenSea」で280万円以上で取引をされているという「Art Gobblers」が大きな注目を集めています。
その反面、このプロジェクトに対して否定的な意見も聞かれています。
そこでこの記事では、賛否両論が分かれている2022年11月にスタートしたばかりのNFTプロジェクト「Art Gobblers」について解説していきたいと思います。
Art Gobblersとは?

では早速、Art Gobblersについて解説していきましょう。
Art Gobblersは、宇宙人が所有する実験的な実験的な分散型アート工場という設定で、実験的に行われているNFTプロジェクトです。
完全にアニメーション化されたNFTになっており、「Squanch Games」の創設者兼CEOでもある「Justin Roiland」によって設計され、多数のランダム化された属性を持っているという特徴を持っています。
Art Gobblersは「伝説のGobblers」といわれるレアアートNFTを含め、10,000個のArt GobblersNFTが用意され、2,000個のNFTがフリーミントとして発行され、このうちの300個が、プロジェクトをスタートするために貢献してくれる、最初のクリエイターのために送られました。
また残りの8,000個は、プロジェクト独自のメカニズムによって、約10年にわたってリリースされていく予定としています。
当初は、1ヶ月に約200個のNFTを順次出す予定で、その後は徐々に減らしていくということです。
Art GobblersはファクトリーNFTコレクションとなっており、Art Gobblers NFTはGOOという独自トークンを生成することにでき、このGOOトークンは、新しいGobbler NFT、またはBlank Page NFTを作成するために使用できるということです。
Blank Page NFTは、アーティストがデジタルキャンバスとして使用することができ、それをGobblersが食べることで、Gobblersの胃の中のギャラリーに永久に展示されることで、アート所有権がNFT自体に移されることになり、取引可能な分散型アートギャラリーになるということです。
独自トークンのGOOとは?
GOOとは、Art Gobblers NFTによって発行される独自トークンで、アートを食べることで背中から噴射されるということです。
ゲームが進むにつれて、より多くのGobblersがGOOを噴射するようになるため、時間が経つにつれて噴射量は少なくなっていくというシステムになっています。
運営からはArt Gobblerにアートを与え、GOOを量産することを推奨していません。
その理由として、GOOのためにGobblerに、意味のないアートを与える動機付けをすることになりかねず、これは非常に避けたいこととしています。
伝説のGobblersとは?

伝説のGobblersとは、このプロジェクト内に存在する10体のNFTで、非常に価値が高いとされています。
この世界の最高権力者とされ、これから10年間の中で特定のタイミングで登場し、時間軸に沿ったドラマとゲームの構造的な感覚を提供してくれるということです。
初めに登場する伝説のGobblersは、通常のGobblersNFT69枚を必要とし、購入するまでは通常のダッチオークション方式で安くなっていくということ。
最後の伝説のGobblersには、それの2倍の値段で売られ、多くの代償を払った代わりに、犠牲になったGobblersの2倍の速さでGOOを生産してくれるということです。
この伝説のGobblersを手に入れるためにどうしたらよいかはまだ明かされておらず、そのヒントとして、他のGobblers所有者とチームを組むことが、伝説のGobblersを手に入れるための近道ということだけが明かされています。
Art Gobblerを制作したチーム
このプロジェクトを開発するために、デザイナーや開発者、アニメーター、イラストレーター、コミュニティビルダー、俳優など様々な業界から40名の才能ある人材が集まり開発を進めてきました。
Art Gobblerにはロードマップは存在せず、自立したエコシステムを構築するために設計されたプロジェクトとしてローンチしています。
初回2,000個のNFTがフリーミントとして発行されましたが、今後新しい何かを行う予定はないですが、Art Gobblersメタバースの第一ステージが始まったばかりということで、今後何らかの展開が待っているかもしれません。
Art Gobblersに賛否両論がある理由

さてそんなArt Gobblersですが、2022年11月1日に初のNFTがミントされこのプロジェクトがスタートしました。
フリーミントということで初回はガス代といわれる手数料のみでNFTを購入することができたにもかかわらず、その翌日には2万ドル(約295万円)前後で取引されました。
さらに、コレクションの取引量はすでに1,000万ドル(約15億円)以上を記録しているといわれています。
これについて、SNS上では大きな話題となり、様々な憶測と議論を生むことになりました。
このプロジェクトの問題点として議論になっているのが、初期メンバーがフリーミントでGobblersNFTを購入し利益を上げているのに対し、その後の購入者には不利益をもたらしているということがあげられています。
また初期のGobblersNFT所有者がGOOを持てば持つほど、多くのGOOを放出することになってしまうため、実験的な分散型アート工場という設定でありながら、経済を独占することになりかねないという指摘も多く出ています。
そのためプレイガイドでは前述した通り、Art GobblersではGOOを量産することを推奨していないとされています。
とはいえ、利益が偏ってしまう現在の構造は何かしらの問題があることに違いはなく、今後どのような改善が進められていくのかが注目点となっていくでしょう。
何より、プロジェクトに参加しているユーザーが、安心して楽しめるものを作ってほしいですね。
まとめ
この記事では、最高価格280万円で取引され賛否両論のNFT、Art Gobblersについて詳しく解説してきました。
まだ始まったばかりのNFTプロジェクトですが、面白いプロジェクトといわれてる一方で、平等性に欠けるプロジェクトという批判を受けており、賛否両論分かれていることが分かりました。
ただ、このプロジェクト自体が長期を見据えたもので、その答えが出るのは10年後になるでしょう。
その前に、何らかの形でこの両意見のどちらかが正解なのかわかる日が来るかもしれません。
今後どのような展開が待っているのか、静かに見守っていきましょう。